PMFフェーズでよくありがちな根深い問題。開発チーム内でのデジタルマーケティング知識とUXリサーチャーの重要性について書いてみます。

PMF達成のカギ: 開発チームにおけるマーケティング知識とUXリサーチャーの重要性

PMF達成の課題: 開発チーム内でのデジタルマーケティングとUXの専門知識の欠如

新規事業を立ち上げる際、開発チーム内にデジタルマーケティングやUXの専門家がいないためにPMF達成に苦労するケースが多く見受けられます。KPI設計やデータ活用をサービス・機能開発とセットで行いながら、イテレーション(何度も改善を繰り返す)を進めることが、PMF達成に必要な活動です。

しかし、多くの新規事業では、開発チーム内にUX設計やデジタルマーケティングにおけるKPI設計、イテレーションによるゴール達成のスキルと経験を持つ人材が欠けているのが現状です。この問題の背景には、関連知識と人材の不足があります。

PMF(Product-Market Fit)とは何か?

PMF(Product-Market Fit)とは、製品(Product)が市場(Market)に適合(Fit)している状態を指します。製品が消費者のニーズにうまく合致し、一定の市場で受け入れられている状態のことを言います。

PMFを達成することは新規事業の成功にとって重要であり、逆にPMFを達成できない事業は成長を遂げることが難しくなります。その成長を評価する際には、売上げだけでなく、解約率・チャーンレートやNPS(ネットプロモータースコア)などの指標も重要です。

PMFを達成するための基本的な手順

PMF達成のための基本的な手順は以下の通りです。

  1. MVP(Minimum Viable Product)を構築し想定顧客に利用してもらう このプロセスも重要ですが、本記事では詳しくかきません

  2. MVPを評価・検証をするプロセス(プロセスそのものを構築) 具体的な方法としては、Product/Market Fit Survey、Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)、リテンションなどが基本的です。これらの指標を元にカイゼン(改善)を行っていきます。

  3. MVPの評価方法を確立して、プロダクト開発を進めます。 今後2〜3を繰り返します(イテレート)

設計した指標がPMF(Product-Market Fit)に向けて良好な循環を生み出しているか?

本記事の重点は第二のプロセスで、開発チーム内で起こっている事態です。 開発チーム内でのデータ活用や、ファクトベースで想定している顧客を見据えて日々の開発をしているかどうかが問われます。

新規事業の開発チームに見られるデジタルマーケティングとUXリサーチャーのスキル不足と認識の不一致という問題

新規事業がPMFを達成することが難しい理由の一つは、PMFを達成するために必要なプロセスを正しく理解していないこと、そして必要なスキルがチーム内にそろっていないことです。

開発チームには、高いマーケティング能力と開発知識をバランス良く持った人材が求められます。ここで重要なのは、開発チームの外にマーケティングチームや営業チームが存在することとは別の話であるという点です。重要なのは、開発の現場、つまりチーム内で、PMFに向けた指標改善のための指標作りを行うことです。

この点はやや複雑ですが、全体のPMFに対する指標とは別に、開発チームが見るためのデータドリブンな、事実に基づく施策実行のためのディレクションが必要になります。

チーム内にスキルの欠如が生じる理由

多くのプロダクトチームではエンジニアが中心となり、サービスの開発を行っています。、しかし、マーケティング施策の戦略を立て、施策を練り、自身のKPIを設定し、PDCAを回す能力は、エンジニアのキャリアの延長線上には存在しません。

PMFを追求するには、開発サイドでも独自の計測と改善が必要となります。しかし、このような取り組みができていないケースが多く、その背後にはエンジニアが真のプロダクト改善のためのKPI設定と、PMFのための施策試行能力に必要なマーケティング能力を持っていないという問題が存在します。、

また、施策の効果を正確に評価するためには、プロジェクトの粒度も重要です。具体的な施策を行う前に、施策実施のための開発プロジェクトの粒度を適切に設定し、分析方法の確立も同時に進める必要があります。

UXリサーチとデジタルマーケティングスキルを持つ開発ディレクションの必要性

PMFを追求するには、UX(ユーザーエクスペリエンス)リサーチとディレクションが重要です。特にWEBサービスやアプリケーションを提供している場合には欠かせません。

例えば、ユーザーをセグメント化し、提供するサービスの各機能やその内訳ごとのデータを取得する仕組みを開発し、それを用いて各ユーザーの利用傾向や変化をサービス改善に活用することが重要です。その際には、UXデザインやカスタマージャーニーの理解、UXリサーチのスキルが求められます。ちなみにこの記事ではPdMといったかたちでこれらのスキルをまるっと語ることはしないようにしています。

まとめ

PMFの達成において、よくあるいが根深い問題があることが理解頂けましたでしょうか? 開発チーム内においても、マーケティング能力と開発知識のバランス、適切な計測方法やUXリサーチのスキルなどが求められます。

適切な手法や独自にKPI設計できる人材をチーム内に持ち込むことは、新規事業のPMFを達成に必須です。

本記事があなたの新規事業の一助となることを願っています。具体的な相談や質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。ZOOMでのカジュアルな無料相談も可能です。

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